げんろんのじゆう

人生は与えられたカードでの真剣勝負

給付金?ボーナス?だから何やねん

GoToさせろ。晴れろ。

 

最近、「給付金の10万円何に使った?」「ボーナス何に使うの?」といった質問をよく受ける。そして困る。

この手の質問に対して毎回思うのは、「入ってきたお金は使わなければいけないのか?」ということである。

何も全額貯蓄に回そうという話ではない。多少使うにしても、それを契機にする必要があるのか、そして「この時手に入れたお金はこれに使った」という明確な意識を持つ必要があるのか。

 

もちろん、給付金を配った国の意図としては、コロナ禍で生活等が苦しくなった人たちへの支えに加えて、これで経済を回してくれという思いも込められていただろう。明言された訳でも頼まれた訳でもないので知ったことではないが。

旅行できる状況なら僕も経済クルクルしに行ったかもしれません。でもこの状況でしょ?

 

もともと僕は物欲が人並み?に薄い。それは2つの面から成り立っていて、ざっくり言うと

①必需品+αの範囲ではある程度不自由しない裕福な家庭に育ったうえ、高級志向ではない

②すべてを自分好みの物で揃えようと思ったらいくらあっても足りないので、逆にそこまで欲しいものがない

 

あ、もう一個ありました。

③今ワンルームの社員寮(実質マンション)に住んでいて部屋が狭いため、無駄に物を買っても置ききれない

 

まあそんなところで、お金をもらった僕の思考としては、「今後欲しいものができた時に使おう」となる。

そもそもそんなお金を貰わなくてもしたいと思った時に高い買い物はするし、車に乗れず・家もいらず・ブランド志向でもない僕が言う「高い買い物」なんて10万円もかからない。

それくらいの金額を気分でパッと出せるくらいの貯金はあるし、それもないくらいだったら多分なおさら貯金する。何なら口座残高が増えるのを見るのは楽しいし、ある意味いつでもできることではない。

 

欲しいけどちょっと高いな…迷うな…って思ってたものならこの機会に買ってもいいんじゃないかって?僕も人にならそう言うかも。

でも7万円の物が欲しかったとして、10万円入ったから買うか?って言われると微妙。300万円入ってきたら多分すぐ買うけど。

それより何かのきっかけで欲しい気持ちが強まってくれた方が、自分の中で愛着も湧くし買った後の後悔も生まれないと思う。もともとそういう葛藤がないくらい欲しかったなら買っとけばいいじゃん。

あーでも、貯金と生活費と自由に使えるお金をめちゃくちゃ厳密にして計画的に分けてる人とかだったら、臨時ボーナスに背中押されるパターンもあるのかな。それなら理解できるな。家庭を持ってて…とかだったら貯金しとけよと思うけど。

 

こうした考え方は別に珍しくもない気がするけど、やけに皆「何に使う?」って聞いてくるあたり、よく分からない。盛り上がる話題ってことでチョイスされるにはパワー弱い気がするし。

こと僕に限って言えば、多分小さい頃からの育ち方も少しは影響してるかもしれない。おこづかいを貰わず、欲しいものは(ゲーム以外なら)だいたい親に言って買ってもらうシステムだったせいで、お年玉とかは全部貯金になった。

もちろんそれでも少しずつは減るけど、高校生までは友達と遊びに行くときにも収入がないからその都度相応額を渡してもらってたし、大学入ってちょっとしたら20万くらい貯まってた。

 

ここでタイプが分かれると思うんだけど、僕は趣味に散財する訳でも自己投資に当てる訳でもなく、そのまま貯金として過ごした。正確に言えば、毎日好きなことをして過ごす中で足が出た分や、臨時の旅行やごちそうに対応できるようの備えとして。あるいはどうしても欲しいものができたけどお金がない!という事態を回避する手段として。

 

この考えは今も変わらず。大学卒業にあたって、後悔のないよう好き放題遊び倒して少ない貯金を使い果たし、親にちょっとだけ借金までした。これからは稼ぐ時間と時給=月給が増えて使う時間が減って、自分の中でインフレが起こるのが分かってたから。

社会人になってから特に節制してる訳でもないけど、まずは最低限のお金を貯めようと思った。

上記の借金返済は一瞬で終わったからいいとして、「この先いつ自分が仕事を辞めたくなったときに辞めても最低3ヶ月は生きていけるように」というのが自分なりのテーマになった。もちろん本当に困窮したら親や友達に頼れば何とかなるだろうけど、当然最後の手段なので(最悪人との縁が切れかねないし)、最低限の自己防衛は必要だと思った。

 

給料は多くないけど、福利厚生に恵まれた(というか寮が安いだけ)のおかげで、旅行や帰省をそれなりにしてても目安にしてた金額は一年間で貯まった。

そしてその期間で、支出が明らかに多い月は旅行や帰省があった月であることと、田舎に飛ばされて遊び相手が極端に減った中で、一番の楽しみは旅行であることに気付いた。

2年目の夏には仕事にメンタルをやられかけて、前日に思い立って何の予定もなく1泊2日で実家に帰った。往復4万円弱かかるのでこんな風に帰ることは初めてだったけど、そのおかげで何とかリセットして一番苦しかった月を乗り切れた。

 

この辺りから、「貯金はあって損しない」ということを再認識した。字面見ただけでも自明にそうなんだけど、そういうことじゃなくてお金の余裕は心の余裕と選択肢の多さにつながるってこと。もちろんハイパーインフレが起きたら損するよとかそういうことでもない。

大学時代に現代社会云々について議論してた時から、何なら小学生くらいからそんなことは分かってたけど、実体験を伴ったのが初めてだったのかもしれない。裏返しのパターンで「お金ないから」って飲み会や遊びや合宿に不参加の人を見ると、(断る口実の場合は別として)なんてもったいないんだろうと思うことは多々あったけど。悲しいことだけど、貧すれば鈍するのは避けられない。

 

話が逸れてるのは承知の上で、別に貯金のすゝめを書きたかった訳ではなくて、臨時ボーナスに背中押されて買うって感覚は僕には薄いものであることと、その場合いちいち「このお金は何に使って〜」なんて意識持たなくないかということ。僕の口座残高が一瞬増えて、少し減った。それだけのことじゃないの?

 

一切怒ったりはしてないけどずーーっともやもやしてたので長くなった。

使い道?知らねえよ!コロナ?旅行行かせてくれ!天気予報雨かよ!

 

おまけにもう一個、悲しみのライフハック

何の気なく「ボーナス 3年目」でTwitter検索したところ、「3年目でボーナス150万円。まあこんなもんかー?フフッ」みたいな人たちと「3年目ですがボーナス出たことありません…辛い…」みたいな人たちの両極端が出てきて、それぞれ違う意味で悲しい気持ちになった。マジで結構無駄なダメージを食らった。

皆さんは決してこのような検索をしないことをおすすめします。

 

おわり