美味いか？
何かにつけて人は言います、｢焼肉でも行くか｣と。
焼肉とは言わばごちそうの代名詞、誰かを労ったりストレス発散の場であったり旧交を温める機会であったり、何かと人は焼肉に行きたがるものです。YAKINIKUは国際語にもなっていますし、その思いは万国共通と言っていいでしょう。SUSHIという強力な対抗馬もいますが、これは年齢層の違いによってある程度区別できる気もします。
またある人は言います、｢他人の金で食べる焼肉は最高だ｣と。
これはなかなか興味深い発言です。焼肉はもともと最高ではないのか？という疑問は抜きにしても、他人にお金を払ってもらって食べることの何がそんなに満足度UPに寄与しているのでしょうか？
やはり真っ先に思いつくのはお得感です。安くても1000円、高ければ数万円というそれなりの値段を払わなければ食べられないごちそうを無料で頂けるという満足感。嬉しいことです。むしろ優越感すら感じる人もいるんでしょうね。知らんけど。
ただ、どちらかと言うと僕は他人にお金を払ってもらって食べる焼肉は満足度が下がります。
それはお得感と表裏一体の申し訳なさや背徳感から来るものです。お店の開店セールとか特別キャンペーンで割引or無料になってたら喜び勇んで行くと思いますが、他の人にお金を出してもらうのは何とも気を遣います。
上司とか先輩とかの目上の人でも、ある程度距離が空くと気を遣いますね。素直に喜べるのは親に出してもらう時くらいでしょうか。これも年齢上がってきたら変わりそうですが、今はまだ子どもとしての立場を甘受しています。
あと僕は人よりだいぶ食べる方なので、美味しい肉でもお腹が満たされないと真に満足できないんですよね。この前友達と鹿児島で食べた黒豚のしゃぶしゃぶは本当に美味しかったんですが、欲を言わずとも量が足りなかったしご飯が欲しかったです。
その時はその後も色々食べたし他の2人が満足してたのでまあ良かったんですけど、旅行に行くくらい仲の良い友達と行った店で自分のお金で肉を食っててもこれなので、いわんや人に奢られて食べる肉をやって感じです。食べ放題ならワンチャンありますけど、1人だけ遅くまで食べてたりしてたらそれはそれでね。金は出すから好きなだけ食わせろ！！
そんなこと気にせず素直にありがたく受け入れようぜ！とか、え？ご飯代って上の人とか男の人が出すものでしょ？って思考の人も世の中一定数いるのは分かってますし特別否定もしないですが、感じ方の違いなんでしょうね。
言うて僕も軽く奢ってもらう分には素直に嬉しいしありがたいです。焼肉ってだいたいそれなりの値段するので、そこへの引け目も多少大きいかな。あと過剰な上下関係が苦手。
さらに言えば、馬鹿高い店は自分の金で行くところではないとか、めっちゃ上の人なのにここ払わせるのかよとか、何だかんだ安いに越したことはないとか思ってはいるので、相手との距離感とか金額とかの諸条件によって変わるんだとは思います。仕事楽しくなくはないけど、できるなら不労所得で生活していきたいですしね。
あと別の視点として、ありがたみ・幸福感・達成感みたいなのもあるのかなと思います。まずご飯をごちそうになる機会って、何か頑張ったことに対するご褒美・労いとかデートだとか、そういうシチュエーションが多いですよね。嫌いな人と嫌々行くご飯もありますが、そんな人と食う焼肉はどんな店で誰の支払いでも美味しくないに決まっているので割愛します。
幸福なシチュエーションで食べるお肉はそれだけで美味しい。他人のお金で食べることが許されるシチュエーションでは何かしらのハッピー要素が既に発生しており、その状況下で食べるお肉はそれだけで美味しいということです。
美味しさって食べ物の質だけじゃなくて、上記のような場面によってだったり、あとはその日の気分とかお店の雰囲気とか接客とかブランドへの期待感だったりとか、そういう周りからは分からない感情面にも結構左右されますよね。体調もそうか。
店名や評判へのイメージから余計美味しく感じたり逆にハードル上がったり、ブランド信仰があったりするのは食べ物に限った話ではない気もしますが、美味しく食べられるなら何でもいいですね。人によってちょっとずつ感じ方も違うんですし、一律の正解ではなく各々のハッピーを求めればよいと思います。
そういう意味で言うと、他人と焼肉行けるだけで一定の幸せは保証されてますよね。東京ならまだしも岡山にはひとり焼肉の流れがまだ来てなくて、周りの視線的に行きづらいままです。
仲良くしてくれる人はいても、気軽に遊びに誘って飯行ける仲間がいないのが寂しいところですね。県外に行かずとも会社以外の人とも休日に遊んだりしたいものです。
僕に奢ってくれる必要はないし、後輩には奢るので僕と焼肉行ってくれる方募集してます。しゃぶしゃぶでも可なので、気軽に声かけてください。
お誘いお待ちしております。
※写真はすべてカメラロールから拾ってきました。
