げんろんのじゆう

人生は与えられたカードでの真剣勝負

読書録 19/5

5月は4冊読みました。

 

名探偵誕生

名探偵誕生

 

青春ミステリっていつもそんなハマらないんですが、今回は好みド真ん中の大当たり引きました。◯◯ミステリってジャンル分けされるものの評価って結局、◯◯部分・ミステリ部分・両者のシナジー の3つへの総合評価で決まると思うんですけど、個人的にはいずれも限りなくクオリティが高く感じました。

敢えて難癖をつけるとすると、結末がやや読めてしまうのと、表紙の絵がめっちゃ綺麗なのにヒロインのイメージと一致しないこと(かといって主人公の男の子にも見えない)くらいでしょうか。とにかくだいぶ良かったです。

 

 

グレート生活アドベンチャー (新潮文庫)

グレート生活アドベンチャー (新潮文庫)

 

書き出しの部分が神がかってると思います。内容自体は好みで言えば好きではないけど、大変興味深いです。主人公は自分の物語を止めて他者の物語を引き出してばかりいるから(あまり適切な表現ではないですが)、考えも生活もぐちゃぐちゃになってしまいます。

RPGの魔王のライフストーリーに想いを馳せるという突飛な発想から少しずつ自分のリアルな世界が変わり始める… ゲームと現実が混ざっているようでリンクしているようでその実分断されているような、不思議な感覚に陥りました。僕もよく現実から逃げ出したくなりますが、リアルを動かしてこそナンボだよなあとぼんやり思いました。

 

 

黒と茶の幻想 (上) (講談社文庫)

黒と茶の幻想 (上) (講談社文庫)

 

 

黒と茶の幻想 (下) (講談社文庫)

黒と茶の幻想 (下) (講談社文庫)

 

これはミステリーなんですかね?広いくくりで言っても言わなくても分類するとしたらそういう分類になるとは思うんですが、あえて分類しなくてもいいのかなとも思ったり。

4人の男女が自然の中を旅行しながら、会話を通して過去の謎、過去の自分と向き合う話。どれにも暗い影がよぎるところからあまり爽快感などはないですが、ある種世代観というか、そういったものを反映している話だなと感じました。つかみどころがないようにも感じるのは僕がまだ作中の人物たちと比べて若いからな気がします。



生活環境が激変してから1年が経ち、ついでに元号も変わりました。色々な価値観が揺さぶられる一方、社会人生活に追われて十分にのんびり考えたりする時間を取れないのが実状です。

意識高くないのでどう自分を高めるかとかはそんな考えてないですが、それなりの人間になりたいのでしっかり顔上げて足上げて毎日頑張ります。

おわり