げんろんのじゆう

人生は与えられたカードでの真剣勝負

私的カラオケ文化論

空のオーケストラ、略してカラオケ。

皆さんはカラオケに行くのは好きでしょうか。僕の勘では、おそらく「好き」25%、「嫌い」15%、「状況による」60%といったところでしょう。

さて、この「状況による」ってやつ、めちゃくちゃ大事だと思いませんか?誰と行くか、どんな選曲をするかなどで楽しさの振れ幅って結構変わると思いませんか??というか、状況次第で「暗黙のルール」的なものが変わるのめちゃくちゃめんどくさくありませんか???

 

まあこれ読んでる人が歌上手い・盛り上げ上手だから気にならないとか、逆に音痴でカラオケを心から嫌悪しているとか色々あるかもしれませんが、歌うことは好きだけど上手くはない陰キャパンピーくらいの僕にとっては大きく変わるんですよ。

その集団の「カラオケ文化」が分かればそれに合わせればいいだけなんですが、初めて行く面子だとそれが見えないから少し苦手意識を感じます。ということで常々感じているところを徒然と述べていきたいと思います。

 

カラオケ文化について

①入れる曲の選択

a.周囲が知っている(いそうな)曲

b.盛り上がる曲

僕自身は知らない曲を入れられても全く気にならない、というかむしろ好きなくらいなんですが、これを気にする人は残念ながら非常に多いです。それは多くの場合、カラオケに集団で行くという行為の主眼が「集団内で盛り上がりを共有する」ことにあるからであり、「友達の好きな曲を知る」「素人の歌声を聴く」ことではないからです。

各々が好きな曲を歌うのが一番楽しいのでは?などと素人考えでは思ってしまうのですが、通常はいわゆるリア充/ウェイ/陽キャと呼ばれる人たちほど同調圧力が強い傾向にあります。というか流行や定番に沿っていくと皆入れたい曲のセンスが被るだけなのか。だとしたらこれ自体陰キャがめんどくさいこと言ってんじゃねーよってことになるんでしょうか。

とはいえ特に初めて行く面子ではこれはかなり重要になります。よっぽど空気が読めない人でなければ、コミュニティに関わらず定番or流行の有名どころを選曲するのはもはや文化というよりマナー、いやモラルの問題だと言ってもいいでしょう。

ただしコミュニティが変われば「絶対皆知ってる曲」の「絶対」性が失われることも最低限想定しておく必要があります。そこに不安を覚えるようであれば、誰がどんな曲を歌っていたか何となく覚えておくとよいでしょう。上手くいけば「お前もそのグループ好きなの?」「私もそのドラマ観てた!」など話題が広がる可能性もあります。とはいえ初見ではほぼ対策不可能なので諦めて最善手でお茶を濁しましょう。

 

ただし、どの状況でも自分を貫くことにまったく問題ない人がいます。そう、歌が抜群に上手い人です。こうした人は、マイナーな歌手の曲であろうが、メジャーなバンドのインディーズ時代の曲であろうが、しっとりしたバラードであろうが、何を歌っても許されます。なぜか?盛り上がるからです。なぜか?上手いからです。こうした人たちの選曲は正直参考になりません。ライブを楽しむ感覚で聞いておけばいいと思います。

 

ちなみに僕が本気で別格に上手いなと思ったのは、高校の友達Tくん・学外の友達Oさん・ゼミの友達Mくん・サークルの後輩Kくん・サークルの後輩Iさん・一回だけ行ったスナックのママ(イニシャル不明)さんです。参考にしてみてください。

 

c.同じアーティストばかりを入れない

あとこれもありますね。ずっと特定の歌手を入れてると「またそれ(笑)」「それしか知らないの?(笑)」みたいになることがあります。別によくね?と思いますが、言いたいこと自体は分からなくもない。

また、他人が入れた曲に触発されて同じアーティストの曲を入れることなどは割とありがちですが、これも暗黙の制限がかかっているケースが稀にあります。まあこれは対策が容易ですし場の空気への影響度もそこまで高くないのでそこまで気にする必要はないと思います。

 

d.他人の十八番を入れない

もはや知らねーよの領域ですね。たまに自分がよく入れる曲を先に入れられてムッとする人がいます。仲良い友達ならそこまで気にしないでしょうし、そうでないならそもそも知る訳ないだろうとも思いますが…

 

②独唱・デュエット・合唱・マイクリレー

これは本当に人によりけりですね。ある人が歌っているとき、色々なパターンが考えられます。

体感ですら割合が判断つきませんが、個人的に好きなのは誰かがマイクを持って歌っているとき、知ってる曲だったら周りの人もマイク無しで一緒に歌うやつ。合唱と言うとダサいけど。自分が歌ってる側でも他人に合わせる側でも楽しいです。ただ、周りがそういう感じじゃないのに一人だけ他の人の曲を歌いにいくのは結構勇気がいるというかなんというか… サビだけ声張り上げたり口ずさんだりして様子見するのがいいんでしょうか。これも初めての面子だと地味に困るやつです。

でもどっちかというと多いのはもう一人マイク持って歌う方ですかね。別にデュエット用の曲でなくても一緒に歌うの楽しいですしね。今まで以上に仲良くなれた気になります。ただ他の人と自分の声が混ざって聞こえるせいで音程合ってるのかよく分からなくなるので得意ではないです。

あと好きだけど判断に困るのは、他の人がただ聴いている(もしくは聴いていない)だけのやつ。干渉しないならしないで全然構わないんですが、歌ってる側だと「白けさせたか…?」ってなるし聴いてる側だと「盛り上げるべきなのか…?」ってなります。そういう空気で構わないということを共有できている間柄で行くなら気楽度が増していいと思います。

圧倒的に苦手なのはマイクリレーや交替で歌うやつです。どのタイミングで切ればいいのか全然分からないし、自分が好きで入れた曲くらい全部歌わせてほしい。最後の一曲に皆知ってる曲を持ってきてマイク回すのとかは〆っぽくて悪くないですけどね。この前同期の子と一緒に歌ってたら上司から交替で歌うように指示されたの訳分からなかったんですけど、あれ何だったんでしょう。

 

③他人が歌っている時の言動

上のに近い話題。色々ありますけど、個人的には大きく2つに分かれると思ってます。まずは手拍子や合いの手。要するに皆で盛り上げる勢。歌い出しや1番のサビ終わりでイェーーーイ!!!!!!ってやるやつ、楽に盛り上げられるので会社の人と行くカラオケだとよくお世話になってます。でも苦手。疲れるから。ずっと手拍子してなきゃいけない流れも苦手。疲れるし、知らない曲だったりすると歌ってる人かスクリーン見てリズムに合わせて体揺らすしかやることない。自分が歌ってる時にやられるのも少し恥ずかしいし、逆に気を遣っちゃってやりづらいところがあります。コールはアイドル的なのも酒的なのもマジで好きな人だけやっててくれ。乗るのは苦手だけど見るのは好きなのでニコニコ見てます。

で、そういうことしないノリのカラオケの場合。スマホいじる、歌ってる人見ずに喋るなど。自分が歌ってる時だけやられたりしたら (偶然だとしても)寂しい気持ちになると思いますが、大人数の場合はぶっちゃけこのくらいの方が楽かなと思います。

あとは他人が歌ってる曲口ずさむとかたまにやりますが、何となく中途半端な気がしていつも途中でやめちゃいます。個人的最強ムーブは入れる曲考えながらデンモクいじることです。他の人の歌ってるところも見たいけど合法的休憩感がすごい。

あと項目分けずに書きますが、誰かが歌い終わったときの言動にも文化出ますね。誰にでも拍手するやつとかも平和で嫌いじゃないですが途中で飽きてしまいます。「いいね」って一言かけるくらいがちょうどいいです。

 

④曲を入れる順番

順番制か無法地帯か。前者の方が好きですが、たまにある時計回りとかじゃなく分かりにくい回り順で入れることになっちゃったパターンは結構めんどくさいです。あとミスでも故意でも順番変わることとか連続で歌うことになるとかってあると思うんですが、そういうのに厳しく注意する順番原理主義者の方にはもう少し肩の力を抜いてほしい。

 

⑤タンバリン・マラカス等の使用

割とうるさいので苦手ですがめっちゃ上手い友達が数人いるのでそういう人には積極的にやってほしい。でもリズム感ないので強要するのだけは切実にやめてほしい。何回か断ったのに上司にしつこく言われたのでマラカス振ってたら「リズム感ないの分かったからやめろ」って言われたときは、人って殺意を放ちながら愛想笑いで手拍子できるんだということに気付きました。

 

⑥採点機能

これも非常によくあるやつ。個人的には歌上手くないのが晒されるうえにテンポ遅くなるのでかなり苦手。あとスキップするための演奏停止ボタン押しにくい問題も拍車をかけている。ただメロディライン(横棒グラフみたいなやつ)を使いたいがために採点入れたい派の人も少なくないので、いかんせん拒否もしづらくて難しいところ。

 

⑦後奏カット

めちゃくちゃ良い機能だと思います。ただ歌詞にない「ah〜〜〜」「oooh……」みたいなやつを最後まで歌い切りたい人にとっては邪魔な存在かもしれません。でもテンポが良くなるので好き。

 

⑧最後の一曲

これぞカラオケ文化の押し付け合いって感じ。場のノリとか盛り上がりは主導権持ってる人のものか暗黙のうちに形成されたものが使われますが、こればっかりは人によりすぎて無難な正解がない。盛り上がり系、懐メロ、バラード、色物(ネタ)、どれでも別に正解ですからね。よく行く仲間内で定番の〆曲ができても、他コミュニティでそれが〆に使われる確率はかなり低いことでしょう。

とまあ皆で歌って終わる前提みたいな話をしましたが、順番来たから俺で最後ねって感じで淡々と終わるパターンもありますね。それもいいと思います。

 

⑨歌わない人の存在

たまーに頑なに歌わない人いますよね。音痴でも何でも楽しめばいいと思うけど、僕も苦手なことわざわざ人前でチャレンジしたくないし、気持ち分かります。その人のキャラや周りの寛容さ次第で変わりますが、そもそも知ってる仲なら帰るか別の遊びするかすればいいのではという気もします。

 

⑩替え歌・アレンジ・イジり

盛り上げ上手な人がやるイメージ。上手い人だとめっちゃアガるし、下手に終われば愛想笑い。思いっきりスベって笑いになるのは逆にあり。歌上手くてこれだとマジでカラオケ無敵説ある。うらやましいなあ。

 

 

好きなカラオケランキング

1位:仲の良い友達グループで行くカラオケ(楽しい度:★★★★★)

一応気にはするけど好きな曲入れてほぼ問題ないし、周りが何入れれば盛り上がるかも知ってる。要するに盛り上がりと自由度のバランスが最高。

同じ高校+αのオタク集団。知らないアニソンばっか入るのでJ-POP入れにくいまである。こいつらのおかげで知らない邦ロック聞くより知らないエロゲソング聞く方が落ち着く体質になった。

あとゼミの仲間。同期男子が世間慣れしてるオタクで他は普通の人たちだけどノリ良くて寛容。僕自身オタクじゃない(はずだ)けど、結局オタクに囲まれてるのが心地いいというのが真理。

 

3位:ヒトカラ(自由度:★★★★★)

会社都合で友達がいない田舎に飛ばされ、好き放題歌ってられる実家を離れた僕に残された最後の光。圧倒的自由。実家と違って金がかかる代わりに、歌詞が出てマイクがあってBGMがあるところで歌える。ここにきてカラオケの本質に気付いてしまった。

声枯らしながら嵐メドレー30曲やったり誰も知らないであろうバラード歌ったりできます。ただ選曲時間が異常にないので、歌詞見ずに歌える曲や前奏or間奏の長い曲入れてその間に歌いながら入れまくってます。で、無計画にそういうことしてると今度は飲み物おかわりしたりトイレに行くタイミングを失い続けます。

 

ちなみに選曲時間稼ぐための曲は、前奏が1分半ある「LOVE PHANTOM(B'z)間奏の間にトイレ行ける「スパークルRADWIMPSがおすすめです。むしろ友達と行った時に入れるとBGM鑑賞時間が気まずいので、普段歌いづらいこともあって二重に入れ得ではないでしょうか。

 

 

 

年末帰省した時に会った友達に最近ヒトカラ行くようになったよと言ったら驚かれたのですが、その子が一人イルミネーション・一人ディズニー経験者だったことが後から判明し、むしろさっき何で驚いたの?と思いました。

 

4989位:会社の上司が含まれるカラオケ withマラカス&タンバリン(苦痛度:★★★★☆)

マラカスで頭かち割りたい。ちなみに一緒にカラオケ行って楽しい上司と楽しくない上司がいるので、任意の上司に当てはまる訳ではないことをここで補足しておきます。

 

あーーーカラオケ行きてえ、というか実家に帰って好き放題歌いてえーーーーーーー

はい、ということで一番好きな集団と行くカラオケでの〆曲を置いて終わります。

おわり