げんろんのじゆう

人生は与えられたカードでの真剣勝負

読書録 21/9

9月は6冊読みました。

 

後輩からおすすめされて…というか、「読んだけどよく飲み込めていないので他の人の解釈を聞きたいから読んで!」という要望を受けて手に取る。

森見作品は独特の雰囲気が好きですが、今作は特にやりたい放題やってる〜という感想。あらすじがネタバレになるので書けませんが、ぐるんぐるんしてる内容なので好き嫌い分かれそうな作品です。

これは読み終えてからの方がいい気がしますが、単行本であればカバーを外してみるとさらに物語の世界に入り込めるかと思います。文庫や図書館本(ラミネート加工)だとこれは味わえないのかな?単行本バカ厚いので今買うなら文庫のが楽だとは思いますが…

 

小学生から何十回と読んできた本。映画公開20周年ということでIMAX3D上映やら企画展やらあるということだったので久しぶりに読み返す。……何て面白いんだ…!

初読・再読を問わず引き込まれる世界観と細部まで練られた設定、魅力的なキャラクターとストーリー、全てが好きです。これを対象年齢の時にリアルタイムで追いかけられて良かった。

余談として、11月にIMAX上映を観てきたのですが、20年前の作品&3D眼鏡をかけさせられたこともあって画質の良さはほとんど分からず。音響は迫力あってよかったです。原作からカットされてるところが多いことから長らく映画アンチでしたが、改めて観たらよくまとまってたし普通に面白かったです。気づかないうちに大人になっていた。

 

『月光ゲーム』に続く江神シリーズ。青春らしさと新本格の雰囲気に包まれて大変良い感触。犯人の目星はついていたものの論理的に詰めることはできず、解決編で「あ〜〜〜」となる。地形や移動手段など、物理的に考えることが増えてくると僕の頭では追いつかない。

 

帯の賞賛コメントの強さに興味を惹かれて手に取る。結果、島田荘司の「これを超える作が現れることはないだろう」とまでは思わないものの大変面白かったです。巨大な塔で起きる殺人が倒叙風に語られるものの後半の加速具合がかなり良く、若干メタっぽさもありながら冷めることなく楽しめる作品でした。

ただし随所に挿入されるミステリ知識披露タイムは(僕はミステリマニアではないのでいいのですが)ところどころ浅薄さを感じてちょっと冷めました。作者のリスペクトや愛を込めたつもりだったんでしょうが、逆効果だったかなと。ただし(上述のとおり)有栖川作品を読んだ直後だったのでそういう意味ではちょっとテンション上がりました。

 

読むのは数回目だけど結構久々のため細かいところを忘れており、楽しく読めました。4人+αの主要人物たちによるそれぞれのストーリーが互いに作用し合い重なり合う様は分かっていてもニヤつきます。相変わらず黒澤好きだなあ…

 

誤認誘拐に不倫が絡んで…というのっけからのドロドロ具合。最初は主人公の心情やバタバタ具合を楽しんでたものの中盤からは事件の展開に引き込まれる。論理で詰めて二転三転して…というお得意のパターンでありながらやっぱりこういう作品はいくつ読んでも楽しめますね。

 

数年ぶりに帰ってきた実家は本を読みやすいような読みにくいような環境。他の娯楽があったり家族が騒がしかったり風呂の順番があったり… それにしては数自体は読めた方かなと思います。読むモチベが湧きやすいミステリーに偏り気味ですが…