げんろんのじゆう

人生は与えられたカードでの真剣勝負

読書録 22/4・5

4月は2冊、5月は3冊読みました。

 

ロシア人名の耳馴染みのなさと頻繁に挿入されるキリスト教的な議論、どういうジャンル(方向性)として見ればいいのか分からないところに翻弄されて高校・大学で2度挫折したものの、読み通すことを目標に据えたら意外とサクサク読み進められました。

有名な「親殺し」もまだなので感想として書けるところはあまりなく、記憶の新しいうちに中巻以降を早く読まねばという気持ち。個人的な事情から所縁のある作品なので、今度こそきちんと読み通します。

 

オルタネートというSNSを共通項として描かれる青春群像劇。文体がやや淡白な気もしたけど大変読みやすく、かつ読後感の爽やかなきちんといい話でした。

加藤シゲアキ作品初読なので汲み取れてないだけかもしれないけど、思ったより良い意味で普遍的な(癖のない)話を書くんだなという印象。その分パンチは重くなかったように感じますが、きちんと物語の気になるところについて展開を書き切ってくれるのはエンタメ小説としてはありがたいところです。

 

猪苗代湖で行われる音楽イベントでの配布用に毎年書き下ろされる短編を一冊にまとめた形の本。その背景を知らないとところどころ唐突に感じる描写があるかもしれないので、よく分からない人はあとがきを先に読めばいいと思います。

ページ数も内容も軽くサクッと読めます。ギミックも分かりやすく面白かったですが、この手の作品は上記イベントに参加したことがあるなど自分の体験に紐付けて読める人にとってはさらに特別な体験になると思うので、120%を味わえていないのがもどかしくもあります。あと表紙&カバーをめくった後の表紙がかわいい。

 

 

説明不要のホームズ長編。日本版リメイク映画が公開するらしいと聞いて、観に行く予定はないものの再読。といっても過去に読んだのは小学生の時(しかも子供向け)なので最後以外ほとんど記憶がなく、割と新鮮に読めました。

ストーリーやトリックが特別エンタメ性が高い訳ではないものの、再三映画化されるだけあるビジュアル性とワトソンが独自で頑張るところは魅力的です。もっと犬要素強かった気がしたけど、インパクトの強さから記憶の偏りがあったのかもしれません。

 

拝金主義の弁護士がプライドと鉱脈のために大立ち回りする話。読みやすいし展開もあって良いエンタメ。企業人の思惑が交錯する感じは池井戸潤に近いところも感じます。続編は後輩主体らしいのでそちらも読んでみたいところです。

 

 

気付けば社会人も5年目になりましたが、薄く疲弊しながらも立派な大人には程遠い日常。いつまでモラトリアム気分を引きずれるか逆に楽しみになってきました。