3月は5冊読みました。
超有名なやつ。金田一の某事件でトリックがパクられて問題になったことを知ってた=最大のネタバレを食らってたので今まで手が伸びてませんでしたが、読んでみたらそんなの気になりませんでした。
まずプロローグからして雰囲気たっぷりで、後半の犯人当ても含め見せ方が上手いです。また、上記のネタバレ食らってたトリックはあくまで一つの謎に過ぎず(といっても大きく根幹を成すものなのですが)、小中クラスの謎や別解になりそうなものがいくつも示され、普通に謎を楽しみながら読めました。
それにしてもこれ思いついたのすげーな…
羽村晶シリーズ1作目にして初読。他にも小林警部補と御子柴くんも登場。犯人がどいつもこいつも食えないので、そこをどう嵌めるかだったり、その前後にあるハードボイルド感が楽しく読めます。
短編なのでさくさく読め、個人的には「冬物語」「ロバの耳」「再生」が面白かったです。
続編もあるものの本編は一旦完結。ラノベだと思って食わず嫌いしてたら結局面白くて全部揃えてしまいました。
6作目は原点回帰の太宰に関する話。長編ミステリとしても面白くて、今までの中では一番好きかも。
7作目はシェイクスピアに関する話ということで、ついに洋書来たか…。あまりに有名なものが多くて、筋だけいくつか知ってるけど一冊も読んだことない状態なので、そのうち有名どころはひととおり読みたいなと思いました。終盤の展開は割と読めてしまったけど、数少ない悪役らしい悪役が出てくる話ということでワクワクできました。ただラブコメ要素をもう少し抑えてくれるとちょうどいい。
映画観るか迷ってとりあえず原作を読むことに。大泉洋にあてがきされたという珍しい背景を持つ小説です。
書評や映画予告編のアオリで気持ちのいいどんでん返しものを期待してましたが、読んでいて特段驚きはありませんでした。一応こことかここのこと言ってるんだろうな…というのはあったので予告詐欺と言えるか非常に微妙なライン。
むしろ人間ドラマとしてのエンタメがよくできていて、サラリーマンとしての苦悩や葛藤、出版業界の行末に対するメッセージ性に注目すべき小説だと思うのですが…
読みやすいミステリーばかりに流れてるのが見てとれますが、積み本はいくらでもあるので随時消化していきたいところ。