げんろんのじゆう

人生は与えられたカードでの真剣勝負

ぼくのどくしょへんれき

本って趣味の中で一番コスパ良くないですか?趣味をコスパで測る人って馬鹿だと思うんですけど。

小さい頃から小学生くらいまで、自分といえば読書!ってくらい本を読みふけっていました。詳細は省きますが、環境に恵まれてたのが大きかったと思います。おかげで国語は大学受験まで苦労を知らずに済みました。まあその後中学受験を終えたご褒美にDSを買ってもらい、ポケモンに触れていない時間はもったいないという過激思想に染まったこともあって読書量がガタ落ちしたんですが、大学2,3年生くらいから暇な時間が増えてまた本でも読むかと思い立ち多少昔の自分を取り戻しました。一気にのめりこみがちな性格なのでその時は年100冊以上読んでましたね。今は他にハマるものもできて減ってますが、外での娯楽も少ない環境なので少しはという感じ。

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他の趣味や勉強をことさらサボらずにこれだけ好き放題読めるのは学生の特権ですね。それにしても月20冊ってどういう生活してたんだろう。ちなみに読書復帰一発目に読もうとしたのは『カラマーゾフの兄弟』でしたが、眠気に抗えず上巻の半分くらいで挫折しました。

 

昔から大意を捉えつつ速読するのは得意なんですが、今はわざと自分の出したいスピードよりも遅めに読むことの方が多いです。小学生の頃に読んでいたようなものはストーリーさえ掴めばそれが全てというようなものも多かったうえ、気に入ったものは何度も読み返していたためある程度読み飛ばしても気になりませんでした。あとテストとかで出る文章は早く読めば読むだけ得だったので。でもある程度成長して読むとなると、こちらの能力的にも読む対象となる本の質的にも、文の味わいのようなものが感じられる訳です。それを読み飛ばすことは「読んでいる」と言えるのか?そんなことを高校生くらいから思うようになりました。

それでも楽なので気づくと速読してるんですが、これ人によるみたいですね。誰でも遅読の方が難しいって訳ではないらしい。初めて意識したのは大学入学時に配られるハンドブックのような物に掲載されていた、受賞作家でもある某教授の「遅読のすすめ」という文章(うろ覚え)でした。意外と意識すると難しいし違った面白さがあるので、よかったら試してみてください。

 

せっかく昔を振り返ったので、思い出の本を何冊か。

チョコレート工場の秘密 (児童図書館・文学の部屋)

チョコレート工場の秘密 (児童図書館・文学の部屋)

 

まずこれ。小学3年生の時に担任の先生が給食の時間に読み聞かせしてくれ、こんな面白い作家がいるのか!と感銘を受けました。一時期はロアルド・ダールと、同じく読み聞かせで知ったリンドグレーンダレン・シャンを図書室で読み漁った記憶があります。

 

 

少年少女世界の文学〈9〉 小公子・小公女

少年少女世界の文学〈9〉 小公子・小公女

 

祖父の家にあった世界の文学シリーズ。画像がないけど多分これ。20冊くらいあったので、途中から行くたびに一冊持ち帰るのが習慣になってました。当時小学生だった僕が言うのも何ですが、子どもへのメッセージは濃密に詰まってるのにこちらを子ども扱いしてないのが素晴らしい。いわゆる名作と呼ばれる作品はほとんどこの全集で知りました。

小公子が特別好きな訳ではないですが、夏休みに書いた読書感想文が評価されたので他の作品よりはちょっと思い入れがあります。この本を改めて調べたら訳が川端康成、解説が谷川俊太郎って豪華すぎる。装丁や挿絵もめちゃくちゃ豪華でしたし、今考えるとなおさら衝撃的な全集でした。

 

多分初めて手にした詩集。未だによく分からない作品もあるけど、今思うとどれもセンスに溢れててやばい。「考えるな、感じろ」みたいな感覚を最初にもたらしてくれた本だと思います。「無理に分かろうとしなくてもいい」というのは、自分の中では結構衝撃でした。

小2の時に母親がクラスで読み聞かせした際には「つるつるあたまのぼうさん」が爆笑をかっさらってて、皆はそこが面白いのか、他人は自分とは違う感覚を持ってるんだなって当たり前のことに気づいたのも印象的だったりします。

 

他にも一番好きなシリーズである『ハリー・ポッター』シリーズや、一番好きな作家である伊坂幸太郎を知るきっかけになった『陽気なギャングが地球を回す』、大人向けの海外作品でも意外と読めることに気付いた『ペンギンの憂鬱』など印象深い作品は多くありますが、キリがないのでこの辺で。

小説だけじゃなくて新書とかも読まなきゃなーと思いつつなかなか手が伸びない。量より質だとは思いつつ量読んだ方がやっぱり楽しい。娯楽と割り切るのは簡単ですが、意外と難しいものですね。

おわり